演出は神である!

劇団十夢の演出です。
芝居を作る上での苦労話や映画・演劇を観た感想などを独断と偏見にまみれて書いていこうと思います。
(映画は★10点満点で採点してます)
どなた様もお気軽にコメントください。

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2009.01.26 Monday

アメリカを売った男

神の採点:★★★★★


映画に点数を付けるという手法はこれまで何度か行ってきました。
見たままの感想でポンッと簡単に付けれてしまいます。
「星5つかな?」「これは・・・星2つじゃあ!」
「むむ!星7つぜよ!」「こんなもん星はやれん!」
などなど、いろんな感想を持ちつつ、簡単に付けれてしまいます。
良かろうと、悪かろうと。

でも、

今回の「アメリカを売った男」はちょっと悩みました。

いえ、正確に言うと、一度付けたのですが「本当にそれでいいのか?」と思い直してしまったんです。
これは意外と、意外なことです。

最初に付けた星は5つです。
(まぁ、結局最終的にそのまま5つになってるんですけどね。)
で、星5つを付けた後で、「本当にそれでいいのか?」と思ったのです。

”う〜ん。星5つくらいは面白かったんだがなぁ・・・。なんだろ?少しあげすぎか?”
”また見たいというほどでもないんだよなぁ・・・。”
”でも、初めて見る分には間違いなく面白い映画だよなぁ・・・。”

と、自問自答してました。
今もってモヤモヤしてます。
果たして”オイラ評価”の星5つをあげる価値があるのかどうか。

このブログは団員も読んでいます。
また、これから団員になるかもしれない人も読んでいます。

映画に対する評価が適正でない場合、オイラの演出としての適正が問われます。
もちろん、芸術作品というのは絵画、音楽、映画、お笑い問わず、その人個人の尺度が大きいウエイトを占めますので、
オイラがどうこういったところで他人にとっては良い映画、悪い映画があることでしょう。
でも、自分とは違う尺度の切り口で話してあっても、適性さえあれば『説得力』はあるものです。
それは、着眼点がシッカリしているからこその『説得力』であり、
本質を捉えているからこその『説得力』です。

そして、本質を捉える能力こそ演出に必要な能力だと、オイラは思っています。

劇団十夢の団員は皆オイラのことを尊敬してくれてはいますが、
尊敬しているからといって、オイラの言葉すべてが正しいという盲目的な信者ではないのです。

「えー?そうかなぁ?」

などと常にオイラの言葉に疑問を持つ厄介な連中ばかりです。
その疑問にオイラなりの解釈をオイラなりの言葉で説明していきます。
こじつけの様な説明の時もありますが、それでも相手が納得するまで説明し続けます。
それが、今現在オイラの地位を築いている基礎なのです。
そして、その地位があるからこそ、オイラは十夢において”価値のある存在”なのです。


さて、『アメリカを売った男』です。
上記の内容は脱線しているようで、本作品の根幹を成す説明です。

なぜ男は祖国を売ったのか?

本作品ではキーワードとして”価値のある存在”という言葉を使ってます。
動機に関しては果たして正直に話をしているのか、どうか・・・。
でも、オイラは正直に話しているんじゃないかと思います。
「いろいろな可能性があるが、どれだと思う?こんな可能性もあれば、こんな可能性もある。もしかしたらこの可能性かもしれない」
などと話して、その例えの中に真実を入れている。

丁度、新人の補佐官が来た時に「自己紹介をしろ。その中にひとつだけ嘘を交えて」と指示した時のように。
裏切りの動機の例えを話しながら、その中に真実の動機を紛れ込ませたのではないか?


エリートほど「他人に認めてもらいたい」という欲求が強いのでしょうな。
エリートと天才は全然違います。
天才は他人のことなんか気にしませんからね。


しかし、この作品。リアルを追求してるようでリアルじゃない。
所々にうそ臭さがチラついていて鼻に付く。
星が半分なのもそのせいだろうなぁ・・・。

面白いのは、スパイ映画というと大抵1人のスパイが敵のアジトなどに潜入し、
大勢を騙さなければならないのがハラハラドキドキの緊張感を生みますよね?
でも、
この作品は全く逆です。
大勢のFBIがたった1人を騙します。


やってることは



大掛かりなドッキリテレビです。



シャレにならないのはその仕掛けの為に人の命が奪われたという事です。
実話を元にした話というのはやはり精神的にクルものがあります。

ハンセン役のクリス・クーパー。
良い仕事してまっせ。



アメリカを売った男
時間:111分
出演:クリス・クーパー、ライアン・フィリップ
監督:ビリー・レイ

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