演出は神である!

劇団十夢の演出です。
芝居を作る上での苦労話や映画・演劇を観た感想などを独断と偏見にまみれて書いていこうと思います。
(映画は★10点満点で採点してます)
どなた様もお気軽にコメントください。

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2009.08.10 Monday

墨攻

神の採点:★★★★★


この「墨攻」には原作の小説版と、漫画版があるのだそうです。
オイラは見てません。

なので、純粋に映画版を見ただけの感想となります。
題材的には面白いので、時間制限・文字制限のない小説版ならきっと面白いのでしょう。
攻めて敵を滅ぼすわけでなく、限られた資源・人材の中で知略を尽くして守りぬく、というのは男として



ワクワクしますな。(≧∇≦)



攻めて勝って終わりというストーリーも嫌いじゃないですけど、些か食傷気味というか、飽きたというか・・・。
なので、題材的にはオイラはとても喰いつきました。



が、



原作読んでないので想像でしかないのだが原作読んでこの映画見た人、



イライラしなかった?



「違うんだ!この映画のテーマはそういう事じゃないんだ!」とか、

「原作の人物の良さが伝わってこない!」とか、

思いませんでした?


読んでないけど何となく分るんですよね。
「あ、これは違う」って。
まぁ制限された時間の中で何を伝え、何を魅せるかはとても難しいテーマなので、あまり責めるのも酷といえば酷かもしれませんが。


ただ制限云々ではなく「それはアカンやろ!」という点が1点だけあり、



この映画、失速感が凄い。( ̄□ ̄|||)



前半の30〜45分くらいでクライマックスを迎えるので、見ててテンションが右肩下がりなんである。

え?


え???



ええぇ??


です。


いや、駄目な意味でね。

線香花火みたいに最初バチバチッで勢いあるんだけど、段々元気がなくなって、核の部分がボトって落ちるんならまだ潔いんだけど、粘って落ちずに、明かりがシュ〜ンって消える、みたいな感じです。
(まどろっこしい例えで申し訳ない。)


前半、気になった点がありまして。
梁城の王子から主人公の革離君は「お前は本当に墨家の人間か?」と疑われるシーンがあります。
「本当の墨家なら我々が渡した証の玉を持っているはずだ」と。

で、革離君が答えます。

「忘れた」と。


・・・・・。


原作読んでないので、革離君が梁城まで来た経緯を知りません。
また、この段階ではオイラは革離君が本当に墨家の人間なのか知りません。
なので「おぉ!?」と思いました。
優秀な人材だが、実は革離君は墨家の人間では無い可能性もあると思ったのです。
梁城の人間を助けたい革離君が墨家の名を借りて助っ人に来た可能性もあるな、と思ったのです。
墨家には若い頃に何かの縁で思想だけは教えられた、みたいな。


うん。オイラ的には「有り」です。


でもね。
見終わってもそんな描写はありません。



どうやら革離君、



素で忘れてきたみたいです。(;´д` )



いや、わかりませんよ?
何度も言いますが原作読んでません。
なので、原作ではひょっとしたら何かあったのかもですが・・・・。
でも途中や最後まで「証の玉」を忘れてしまったエピソードが無いならそもそもカットした方がいんじゃね?と思うのです。

「原作読んで無いならブログに書かずに原作読んでから書けよ」という人もいるかもしれませんが、それはどうかなぁ?と思います。
オイラは墨攻という「映画」を見たのです。
原作があろうとなかろうと、「映画」は映画で完結させるべきです。
もしくは、映画で完結できるエピソードだけを盛り込むべきです。

「映画を是非見てください!でも説明不足な点がいくつかありますので原作読んでください」はイカンと思います。

これは何というか・・・脚本家の責任ですね。
この映画の試写会で、1時間くらいにまとめたハイライトを上映したそうだが、これなら相当面白いと思いますよ。


で、いろいろなブログで「墨攻」のレビューを見ましたが、総じて映画版オリジナルキャラの逸悦と革離のラブストーリーは余計だと思われているようです。
それに対しオイラは結構、肯定派だったりします。

うん。
作中に恋愛劇はあってもいいんじゃない?と思います。
革離が墨家に入門(?)したのはその考えに共鳴したからでしょう。
自分の生きる指針としたはずです。
しかし墨家の考え方は当然矛盾を含んでいます。
「守ることが攻撃することになっている」
実戦を経験し、無残な死を遂げていく敵兵を見て革離は常にこの矛盾と戦い続けねばならないのです。
助けを求められれば無条件に助ける。守る。
それが墨家の教えです。
その教えの中に革離という「個」が存在する為にはどうすればよいのか・・・・。
そこで「何を守るのか?」「何の為に守るのか?」というテーマが生まれると思うのです。
その入り口として恋愛劇はとても分りやすいので「有り」だと思うのです。


ただし!



ラストで逸悦を助けたら!



の話です。
ラストのラストで殺してしまうのはおかしい!
これでは革離君、なんだかんだいって



無能者です。( ̄ロ ̄;)



梁城は守れない(結果として助かりはしますが、革離が守ったわけではない)、愛する人も守れない、では説得力がありません。


これでは「非攻では守れない」という結論になってやしまいませんか?



助けなきゃ。

ラストは逸悦助けなきゃ!



まぁ、これも脚本家が悪いんじゃないかなぁと思います。


さて、最後に。
相当数のエキストラを使って軍勢を録るシーンというのは珍しくありませんが、本作のエキストラの”揃わなさ加減”は面白いです。

隊列を変えるシーンとかに1〜2人はタイミングずれてますから。

もちっと何とかならんかったんでしょうか?

表情も気ぃ抜けてるエキストラがいます。

「帰り一杯やってく?」
「いいね。」
「じゃ、着替えたらいつものとこで。」
「OK!」

こんな会話が聞こえてきそうです(笑)


コラコラ!Σ(▼□▼メ)


です。


墨攻
時間:133分
出演:アンディ・ラウ、アン・ソンギ
監督:ジェイコブ・チャン

コメント

すみません、言霊百神というサイトを紹介させて頂きます。
2014/02/03 11:55 PM by コトタマ学

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