演出は神である!

劇団十夢の演出です。
芝居を作る上での苦労話や映画・演劇を観た感想などを独断と偏見にまみれて書いていこうと思います。
(映画は★10点満点で採点してます)
どなた様もお気軽にコメントください。

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2016.03.30 Wednesday

役者と役について


ども、演出です。

お久し振りの更新です。

数日に渡り文章を書いているので、つなぎがおかしい箇所もあるかもしれませんが、ご了承頂ければ幸いです。


現在オイラは月曜と金曜に東京公演の練習を、水曜と日曜に十夢の練習をしています。

東京公演は、会場、三鷹でしたね・・・。

以前、中野って書いてしまったような気がします。

いや〜思い込みってのは怖いですね。

演出のオイラは毎回、一応演出として練習メニューを考えていきます。

んが!東京公演のメンバーも十夢の役者も、都度体調不良などで休むので、その場その場で考え直すことも必要になります。

アドリブです。アドリブ。

内心「こりゃ困ったぞ」と思ってても、シレ〜っと「んじゃ、練習するよ〜!」と始めるのです。

これを柔軟性があるととるか、意外といい加減ととるかは、自分次第。うむ。


東京公演のメンバーと一緒に芝居をしていて「十夢で演出をするというのは恵まれているんだな」と思う事があります。

やっぱり十夢の役者は、オイラの方向性や言葉の解釈が早いです。

常に同じ看板で同じメンバーで演出してますからね。

これはとても有難い。

ただ、逆に東京公演の役者は経験がある分、理解したら表現するのが早いですけどね。

十夢の役者はまぁ〜〜出来るようになるまで時間がかかりますよ。

やる気と熱意が半端無いからどこまでも付き合いますけどね。

間違いなく言えるのは、十夢の役者は勿論、東京公演のメンバーも、オイラにとってはとても大切な仲間という事です。

縁があって知り合うことが出来ました。

縁があって同じ舞台に携わることが出来ました。

一つ違うことがあるとすれば「東京公演のメンバーは4月までしか一緒に居れない」ってことです。

それぞれが他の劇団に所属していたり、フリーで活躍している役者です。

再び同じメンバーで芝居をやれることは無いでしょう。


だからね〜。

伝えたいし、教えてあげたいんですよ。

皆、間違いなく才能ある役者達ですが、やっぱり若さからか甘いところがあります。

正直に言えば、まだ本気で演出をしたことはありません。

それは、台詞覚えの甘さが原因ということもあれば、役者の精神の甘さが原因ということもあります。

早い話オイラが本気で演出を始めたら、来なくなる役者が数名いるって事です。


それがね、


何で分かるかっていうと、



だって、






十夢で辞めたヤツがいるから





厳しくて、辛くて辞めたヤツが何人も居ます。

もう10年近く演出をしてきて、流石に分かるんですよ。

弱い人が。耐えられない人が。

副団長のたっし君が、良くこんな事を言ってくれます。

「演出が言うってことは、その役者を信用しているからなんだぞ。」

「演出が言うのは、出来ると思ってるから、出来るようになって欲しいから言うんだぞ。」

そんなにストレートに言われると、かなりこっ恥ずかしいですが、その通りです。


東京公演のメンバーは皆上手いのですが、上手い分、どうしても小手先に走ってしまっている人が多いです。

魂込めるって事がどういうことか。

捨て身になるって事がどういうことか。

唯一無二の存在になるって事がどういうことか。

それはきっと彼等の今後の役者人生に大きく役立つはずなんです。

あ、ここで勘違いしないで欲しいのが、オイラの言葉や考え方・哲学が「正しい」と言っている訳ではないって事です。

オイラが希望しているのは、オイラの言葉を「一つの方向性」として捉えて欲しいってことです。

オイラの考え方が気に入らなければ、捨てれば良いだけです。

大切なのは「今までの芝居の作り方とは違う方向性がある」という事を知り、それを取捨選択することなのです。

台本をもらって台詞を確認し、自分でイメージして、自分の言いたい様に台詞を出す。

それも勿論、大切です。

ですがそれだけでは「伝わる芝居」は出来ません。


役者は・・・いえ、



人は、






追い込まれなければ出ない顔





というのがあるのです。


そういうのを伝える為にも、皆と飲みに行きたかったなぁ〜。

そうすりゃもっと色んな話が出来たのになぁ〜。

オイラがもっと沢山の言葉を持っていれば・・・。

オイラがもっと沢山の演出手法をもっていれば・・・。

もっとオイラに才能があれば・・・。


この数ヶ月はずっと歯痒い思いをしてきました。

出番があまり無いにも関わらず、出席率の良い役者が居ます。

そういう人の為に「見ているだけでも勉強になる練習」をしようと考えてきたつもりです。

でもでも!まだ「より良い芝居」にする時間は充分残っています。

そして、前回の練習でようやく「ニオイ」がしてきました。






近藤演出臭





とでも言うんですかね。

すこ〜〜しですが、してきました。

次の金曜に通しです。

頑張ります。


さて、話は変わりまして。

最近丁度、東京公演のメンバーにも、十夢の役者にも話した事が被ったので、ここで整理して書きたいと思います。

役者は、本能と理性を高レベルでコントロールする必要があります。

簡単に言うと、

本能=役

理性=役者

という事です。

役と役者は違います。当たり前ですね。

役とは「桃太郎」「犬」「猿」「雉」の事です。

役者とは「清水さん」「関根君」など役を演じる人の事です。

そして舞台に立ち、演技をする時は、役者が役の前に存在する事はNGです。

あくまで「役」がそこに存在すべきなのです。


例えば・・・

役者Aが台詞をちゃんと覚えてきていなかったとしましょう。

喧嘩(言い争い)をするシーンです。

役者Bと言い合いをする時にありがちなのが、

役者Aは、役者Bの台詞が言い終わったのを確認し、

「自分の台詞だ」と空気を読んでから台詞を言う余計な時間を作ってしまうことです。

この時、空気を読んでいるのは誰か?

役・・・?んな訳ないですよね。口論している相手に空気を読む訳が無い。

感情で言えば、相手を言い負かしたいはずです。なら一言でも多くしゃべろうとするはずです。

はい。空気を読んでいるのは役者Aですね。

「台詞終わったかな?・・・終わったね?なら俺だね。よし、次の台詞はもう少し怒って頭の台詞から大きく出すんだったな。」

なんて事を考えながら台詞を言うのです。

「考える」といってもほんの0.1秒とかそんなものですが。

ですが、この0.1秒が余計なのです。観ている人は冷めるんです。

悪い意味で「伝わる」んです。

お客様は誰かのファンで無い限り・・・いえ、誰かのファンであっても、「物語を楽しみたい」という欲求は必ずあるはずです。

物語を楽しませなければならない役者が、

物語を楽しませる為の「役」を飛び越えて前に出て良い訳がありません。

役者の仕事は「役」を全うすることなのです。

その大前提となるのが、






台詞覚え





地味ですよ〜。

作業としては相当地味です。

面倒ですし、時間も取られますし。

ですが台詞が疎かだと、どうしても100%の感情を乗っけるのは不可能なんです。

何とな〜く台詞を覚えて、何とな〜くそれっぽい台詞を言って、何とな〜くそれっぽい台詞を返す。

そういうお芝居の作り方もある事でしょう。

言い回しを工夫して、それっぽく見せるお芝居や演技もあるでしょう。

あります。

確かにあります。

それこそ、全国どこでもね。

それを否定するつもりはありませんが、でも断言できます。

それっぽいお芝居よりは、100%純度の高いお芝居の方が観てて楽しいです。

だって「100%純度の高いお芝居」は、「それっぽいお芝居」も演出の方向性によっては表現できますから。

100%出来るからこそ、80%に押さえることも、60%に押さえることも可能です。

いつでも100%が出来るのですから。

なので、役者が「役」で舞台に立つには、台詞を100%覚えている事が大切なのです。

「台詞を100%覚えている」というのがどういう状態なのかは、このブログで再三言っているので割愛しますね。お時間がございましたら探してみて下さい。

そして、台詞を100%覚えたら次に何をするか・・・。

それが良く使用される言葉。






役作り、です。





考える方向性は2つあります。

まず一つは、年齢や性別、職業、家族構成、性格、身体的特徴、過ごしてきた人生など、その役そのものに関すること。

しかしこれらは「役作りをする上で参考にすべき事」です。

あくまで参考です。

年齢や身体的特徴に縛られると役がブレる時があるのです。

60代だって70代だって元気な人は元気です。

老人の役だからって腰を曲げたり、声をガラガラにすることは「ベスト」では無いのです。

もう一つは、その役が台本上担っている役割です。

その役は物語の中でどういうポジションにいるのか。

その役の大目的は何か?

その役は物語の中でどう変化していくのか?

それらを考えて演出と話や方向性を詰めていく。

それが役作りです。


台詞を覚えて、役作りが出来ると100%の感情を乗っける事は出来ます。

ですが、

100%怒鳴ったからといって、

100%泣いたからといって、


それが、





お客様に伝わるか





といったら、また別問題です。

それには客観的な表現技術が必要になるのです。

それを判断し、舵取りするのが演出の仕事なのです。

役者の中には「私は100%感情を出しているのに駄目出しされる!納得いかない!」という人も居ることでしょう。

それは演出の好みの表現では無い、という事です。

役者は演出の指示には従う必要があります。

役者の考えを演出に伝える事は大切ですが、最終的には演出の指示に従う必要があります。

それが従えないなら、その演出の元から早く離れるべきです。

そして自分のやりたい方向性の演出を見付けるべきです。

相性ってのは絶対にありますからね。

まぁ一番最悪なのは、才能の無い演出が権力を持ち、威張り散らす事ですが・・・。



東京公演のメンバーとは残り10日間くらいしか一緒に居れません。

十夢の役者には申し訳ないのですが、オイラは一度関わったら誰だろうと大切な仲間なんです。

なので後10日間は、東京公演メンバーの事だけを考えさせてください。

アイツ等だけに集中したいです。

オイラもオイラで自分の役があるしね・・・。

残り2回の稽古ですが、誰よりもテンション上げて、オイラの背中を見せるつもりです。


ただ、そうはいっても、十夢の本番まで日が無いですから、

月僕のチラシデザインと、明け天のチラシデザインは少しずつですが進めます!


オイラは、



オイラが演出する以上、





ここじゃないと観れない芝居





がしたいんです!!!

 

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